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スマホ1台でできるFXトレード生活に挑戦してわかった現実と落とし穴

お金の不安から始めたFX。失敗と気づきのリアル記録突然の収入減、先行き不透明な社会情勢。そんな不安がきっかけで、私は副業としてFXに興味を持ちました。最初は「簡単に稼げるのでは?」という甘い期待もありましたが、実際に手を出してみると、そこにはまったく別の現実が待っていました。本記事では、完全初心者だった私が最初の入金から初取引、そして失敗と向き合いながら学んできたことを、リアルな記録としてまとめています。

目次

初心者がFXを始めるまでに直面する「3つの壁」

FXという言葉はよく聞くものの、いざ自分で始めようとすると数多くのハードルに気づかされます。本セクションでは、私が実際に直面した「最初の3つの壁」について、その内容と乗り越え方を詳しく共有します。

1. そもそもFXって何?という基本的な疑問

最初に立ちはだかったのは、「FXとは何か」という基本的な知識の欠如でした。為替って?スプレッドって?ロスカットって?専門用語だらけの世界に、まずは本やネット記事で独学することから始めました。
なかでも私にとって役立ったのは、YouTubeの初心者向けチャンネルでした。視覚的に仕組みが理解できることと、リアルな失敗談が多く含まれていたため、自分の想像とのギャップを事前に埋めることができたのです。

2. 「どの口座を選ぶべきか」で迷子になる

次の壁は「FX業者選び」です。国内・海外、レバレッジの違い、スプレッド、取引手数料、信頼性など、比較すべき項目が多すぎて何を重視すべきかわからなくなりました。
私は「少額から始めたい」「初心者に優しいUIであること」「出金のしやすさ」を基準に、国内業者を選びました。正直、細かな手数料やレートの違いよりも、最初は安心してスタートできることが一番だと感じました。

3. 初回入金と最初のトレードへの「恐怖」

口座開設後、いよいよ入金と初取引へ。これが最大の心理的ハードルでした。「もし一瞬で全額溶かしたらどうしよう…」「どこで買ってどこで売ればいいの?」と頭の中が不安でいっぱいに。
最終的に、1万円だけ入金して“ドル円”を1,000通貨単位で買ってみたのが初取引。結果、数分で100円の含み損を見てパニックになり、すぐに損切り。
この経験が、私にとって「本や動画では学べない現実」のはじまりでした。


初心者が最初にハマる“損する思考”と改善までのプロセス

初めての取引で失敗した私は、自分のトレードを冷静に振り返ることにしました。うまくいかなかったのはなぜか?どこに落とし穴があったのか?それを言語化する過程で、初心者が共通して陥る“損する思考”のパターンが見えてきました。このセクションでは、私が身をもって経験したつまづきポイントと、その後どのように改善していったのかを、具体的な行動や判断の変化を交えながら紹介していきます。

1. 「なんとなくエントリー」が負けトレードの温床だった

初トレードの失敗は、いま思えば自業自得だったと思います。というのも、「ドル円、なんとなく上がりそうだな」と思った瞬間に、スマホアプリから即エントリーしていたからです。テクニカルもファンダも確認せず、「今がチャンス」と思い込んでしまったことが最大の原因でした。

冷静に考えれば、トレードとは“未来を読むゲーム”ではありません。“優位性のあるパターンに賭ける確率戦”です。プロはその根拠を複数重ねてから判断しています。
たとえば、

  • トレンドの方向性を複数時間軸で確認する
  • サポート・レジスタンスラインの反発をチェック
  • 経済指標発表の時間を避ける
  • ボラティリティの強さを見極める(ATRなど)

このような情報を一切使わず、「勘」に任せていたのが失敗の要因でした。

2. エントリーの“根拠メモ”を残すようになってから変わったこと

その反省を経て、私は“トレード前に理由を書く”というシンプルな習慣を取り入れました。たとえば次のように。


2025/5/8 15:20 ドル円 ロング
→ 4時間足で上昇トレンド継続中。押し目形成。15分足で200SMAサポート、RSI40から反転確認。損切りは直近安値下。


このように文字に起こすことで、曖昧な感覚ではなく、明確な根拠を持ってトレードに臨めるようになりました。さらに、“その理由が機能したかどうか”を振り返る材料にもなるため、次のトレードに確実に活かせるのです。

3. 感情に支配されたトレードは再現性がない

最初の頃は、エントリー後すぐにチャートを見て不安になり、微益で決済してしまうことが頻発していました。あるいは、含み損に耐え切れずに損切りラインをずらす──。
これは完全に「感情に支配されたトレード」であり、再現性はゼロです。

その後、「感情に関わらず行動できる仕組み」が必要だと気づき、以下のルールを導入しました。

  • 損切り・利確の水準はエントリー前に決定
  • 逆指値・指値のOCO注文をあらかじめ設定
  • アラート設定以外でチャートを開かない

この習慣により、「結果は確率に委ねる」という心構えが身につき、無駄な損失や自爆的なミスは激減しました。


このように、私が初期に苦しんだ失敗の多くは、“思考と行動に一貫性がなかったこと”に起因していました。トレードは短期的には運に見えても、長期的には一貫性ある行動の積み重ねがリターンにつながります。
それに気づけたことが、私にとっての最初の“勝ちへの一歩”でした。

少額・低リスクで続ける「負けにくい」トレード戦略の試行錯誤

このセクションでは、FX初心者が途中で挫折しないための「負けにくいスタイル」について、私の体験とともに解説します。特に、実践初期の失敗から学んで導入した「少額・低レバ・短時間」というスタイルが、想像以上に精神的・金銭的コストを下げてくれたことが大きな気づきでした。副業としてFXを続けたい人にこそ、この段階で“勝つより先に、まず負けない”ための仕組みづくりが必要です。

1. 1回のトレードで「失ってもいい金額」を明確化する

“気づいたら資金の半分がなくなっていた”──。これはSNSでよく見かけるFX初心者あるあるですが、原因は明確です。最初に「自分がどれだけ失っても精神が折れないか」を設定していないからです。

私の場合、最初は10万円の口座資金に対して、1トレードで最大2%(=2,000円)までの損失許容にしました。そして、それをロット数やレバレッジに換算することで、毎回のポジション量が機械的に決まり、トレードの恐怖感が激減しました。

  • 資金10万円 × 2% = 2,000円許容
  • 損切り幅20pips → ロット数0.1Lot
  • つまり「0.1Lotでエントリー、20pips下で損切り注文」

こうして、トレード1回の“想定被害額”が明確になることで、損失も「必要経費」として冷静に受け入れられるようになりました。

2. 「1日1トレードまで」のマイルールが効果的だった理由

最初の頃は、エントリー回数を増やせば“当たる確率も上がる”と信じていました。しかし、現実にはエントリーが増えるたびに「焦り」「執着」「取り返したい欲」が増幅し、結果的にマイナスを膨らませる要因に。

これに気づいてから、私は1日のエントリーは“最大1回まで”と決めました。

  • ポイントがなければノートレで終了
  • 翌日に振り返りと分析だけを行う
  • “待つことも戦略”と捉える

このルールによって、無理なエントリーが激減。結果として、1回1回のトレードに対しての緊張感が高まり、“精度”が向上していきました。

3. 副業スタイルに合った「東京時間の逆張りスキャル」にシフト

夜の時間帯にトレードするのが難しかった私は、通勤前や昼休みにスマホで見られる東京時間に絞ってエントリーするスタイルを模索しました。

結果として、東京時間の値動きが比較的おとなしく、トレンドが明確になりづらいことから「短期的な反発(逆張り)狙い」が意外と効果的であることに気づいたのです。

たとえば、

  • 欧州時間で作られた高値・安値を意識したラインに反発
  • ボリンジャーバンド±2σタッチ時の短期反転狙い
  • 5分足と15分足でダイバージェンスを確認後の逆張り

など、明確なルールに基づいてエントリーすることで、利確10pips・損切り7pipsといった“小さな戦い”に勝ちやすくなりました。


「資金を増やす」よりも、「減らさないこと」のほうが圧倒的に先である──。
この段階でその本質に気づき、「勝つためのルール」よりも「負けないためのルール」を作るように意識を変えたことが、のちに大きな意味を持ちました。

資金管理とメンタルの整備が“本当の勝敗”を分けた瞬間

このセクションでは、「損切りができない」「連敗後に感情でポジションを持ってしまう」といった“メンタル面の崩れ”が、いかに致命傷となるかを自分の体験からお伝えします。また、それを防ぐために私が設けた資金管理ルールと、ルーティン的に導入した「感情の整備方法」が、副業FXとして継続する上での本当の武器になっていった過程を整理します。

「やばい、戻ってきそう」が大損を生む

最初に大きな資金ロスを出したのは、ポンド円の急落局面でした。

普段は1回2,000円までの損失を許容していたのに、「エントリー後すぐ逆行して含み損→指標発表で急落」というコンボを食らい、慌てて損切りできず…。頭では「ルール通りに切らないと」とわかっていたのに、指が動かない。

「いや、戻るでしょ……」「もう少し耐えたら…」と見守るうちに、マイナスは倍、さらに倍。最終的に、1回のトレードで口座残高の15%を吹き飛ばす結果になりました。

この体験で学んだのは、「テクニカル分析が崩れるより早く、メンタルが崩れる」ということ。だからこそ、“エントリールール”よりも、“損切り執行ルール”のほうが先に必要だったのです。

損切りボタンが押せない人間にこそ、「自動損切り注文」が必須

そこで私は、以降すべてのトレードに「最初から逆指値(損切り)注文を入れておく」ことを絶対ルールにしました。

  • 成行注文でエントリーする場合も、直後に逆指値を必ずセット
  • 逆指値の位置は事前に計算された「最大損失許容ライン」
  • 迷ったらポジションを持たない(自信のない場面は見送る)

このルールを導入してからは、「あーまたやっちゃった…」という後悔のトレードがほぼ消えました。トレード自体が淡々とした作業になり、“感情を排除した仕組み”が強いことを実感しました。

とくに副業トレーダーの場合、「次の日も会社がある」「精神的に引きずれない」といった制約の中で、FXと付き合っていく必要があります。だからこそ、“損切りに感情を介在させない自動化”は、兼業だからこそ必要だったのです。

感情管理=トレード後の「記録と振り返り」こそ最大の武器

もう一つ私にとって大きかったのは、「トレードノート(記録)」を習慣化したことです。1日1回のトレードが終わったあと、以下のようなフォーマットで必ず記録をつけました。

記録項目内容例
日時・通貨ペア6/12 ポンド円
エントリー根拠15分足ダブルトップ+1時間足レジスタンス反発
ロット・方向0.1Lot/ショート
損益・利確幅+12pips/+1,200円
感情の動きエントリー後に逆行して焦りそうだったが、ルールを思い出して我慢できた

この記録を1ヶ月継続したことで、自分がどんな場面で感情的になるか・失敗しやすいかが明確になり、逆に「勝ちやすいパターン」も把握できるようになりました。

振り返りの中で見えてきたのは、“勝てる人”と“勝てない人”の差は、手法ではなく「感情の再発防止能力」にあるということ。つまり、失敗した原因を翌日に持ち越さない力が、最終的な継続力と成績の差になるのです。


FXで勝つことは目的ではなく、「副業として継続できる精神的余裕を維持すること」が目的になったとき、私はようやく“折れない自分”になれた気がしました。

副業FXで「続けられる人」になるための視点と工夫

このセクションでは、これまでの体験をふまえ、副業FXにおいて「継続可能であること」の価値と、それを支えるための戦略的な設計(資金管理・ルール化・感情整備)を整理します。再現性を重視し、これから始める人が長期的な視野で実践できるようにまとめました。

技術や手法より「継続できる環境設計」が重要

副業としてFXを行う場合、勝率やテクニカルスキルよりもまず重要になるのが、「継続できる設計を持つこと」です。
たとえば、以下のような視点が極めて実用的です。

  • 時間帯のルール化:仕事後21時〜23時のみに限定する
  • 損失額の上限管理:1日−2,000円を超えたら終了
  • 週単位の検証サイクル:週末に勝敗の理由を整理する

このような「続けるためのルール」は、モチベーションではなく構造で継続性を担保する方法です。
つまり、「続けることに意思を使わない仕組みづくり」が、副業トレーダーにとっての最適解です。

トレードの収益性は“再現性”と“再発防止”で磨かれる

短期的な勝ち負けに一喜一憂するよりも、「再現性ある勝ち方をひとつでも持つ」ことに注力したほうが、FXでは長く戦えます。
以下のようなルールを設定すると、収益の安定性は飛躍的に高まりました。

  • 得意な時間帯・通貨ペアだけを狙う
  • 1日1回までのトレードに絞る
  • 連敗時の強制クールダウン日を設ける

さらに、過去の失敗を記録し、再発防止の視点で改善策を実行することで、失敗は“ただの損失”ではなく“次の勝ち”のためのデータに変わります。

再現性と再発防止――この2つの軸を持つことで、収益は偶然ではなく、習慣と構造によって積み上がるものになります。

副業FXにおける「成功」の定義を再設計する

最後に、FX副業を行ううえで私自身が再定義した「成功」の考え方を紹介します。

従来の成功の定義私が再設計した成功の定義
月に10万円以上稼げること月に+1円でもプラスで終われる週を継続すること
利益率が高い精神的・生活的負荷が少ないこと
毎日トレードして稼ぐトレードしない選択もできること
一発勝負で大きく勝つこと小さく勝って、長く残ること

このように“定義”を変えることで、焦りや無理なエントリー、メンタルの乱れが減り、「続けられる副業」としての土台ができました。


FXは短期で稼ぐ手段ではなく、「生活の一部に無理なく組み込む仕組み」にしてこそ意味があります。
日々のトレードが、“ストレス”ではなく“整う時間”になったとき、それが副業FXとしてのひとつの完成形かもしれません。

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この記事を書いた人

元Webプログラマー。現在は作家として活動しています。「らくがき倶楽部」では、“らくがきネキ”としてサイト全体の企画・構成をはじめ、ライターとしての執筆、複数ライターへの編集ディレクションなど、企画運営の中核を担当しています。

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